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日本一の感染率を誇るクラミジアはどんな性病なのか

2020年01月28日

性器クラミジア感染症は性器・泌尿器の粘膜に感染して炎症を起こす性病のひとつで、性交渉の際に血液や体液を通して病原体(クラミジア・トラコマチス)に感染します。性器クラミジアは数ある性病の中でも国内で感染者数が一番多いという特徴があり、厚生労働省が発表した最新のデータによると2018年の感染者数は25467名でした。このうち女性は13121名で、男性よりも千人ほど多いです。ちなみに感染者数が第2位の性器ヘルペスは9128名で、クラミジアの感染者数は他の性病と比べて桁違いに多いことが分かります。

クラミジアの主な感染経路は性行為や疑似性行為で、病原体が多く含まれる血液や体液が粘膜と接触すると人から人にうつります。他の性病と比較すると感染力が強く、1回の性交渉で50%前後の確率でうつるといわれています。体液が接触しなければ感染を予防することができるので、男性がコンドームを着用することは感染予防に有効です。クラミジアの病原菌は空気中や水中では短時間で死滅するので、日常生活で他の人にうつる危険性はありません。

クラミジア感染症は細菌が原因によって起こる病気で、性器以外にも咽頭部(のど)や眼球の粘膜にも感染して炎症を起こすことが知られています。性器に感染すると、1~3週間ほど経過した後に男性と女性でそれぞれ違う症状が出るという特徴があります。男女ともに初期症状を発症しても、強い痛みや不快感などの自覚症状が出にくいので病気の発見が遅れて感染が拡大しやすいという性質があります。男性よりも女性の方が無症状の割合が高く、8割の人は膣炎や子宮口で炎症を発症しても自覚症状がありません。初期症状が軽くても、治療せずに放置すると病気が悪化して不妊症になってしまいます。

女性が性器クラミジアを発症すると、膣や子宮で炎症を発症して他の病原体に対する抵抗力が低下します。炎症を起こしている間は、HIVの感染率が数倍に跳ね上がるといわれています。

性器に感染しても長期間にわたり無症状のケースもありますが、自然治癒することはないので病原体は残存し続けます。無症状で放置すると免疫力が弱くなったり他の病気に罹った時に発症する恐れありますし、他の人にうつしてしまう危険性もあります。症状が出ていなくても、適切な治療を受けて完治させることが大切です。

クラミジアは性器だけでなく、喉(のど)や目にも感染する場合があります。コンドームを着用せずにオーラルセックスをすると、性器と咽頭部の間で伝染が起こります。直腸の粘膜も感染するので、コンドームを着用せずに肛門性交をすると他の人にうつる場合があります。

性器クラミジアは初期症状で気づいて治療を開始すれば、治療薬を飲むだけで1~2週間ほどで簡単に治すことができます。ただし病状が進行して病原菌が生殖器官まで移動すると、飲み薬だけでは治療することができません。数週間にわたり入院して、点滴治療を受けなければならなくなってしまいます。